「顧客のために」ではなく「顧客の立場で」考える

セブンイレブン・ジャパンの鈴木会長が、マーケティングに関して興味深い持論を展開されている。

勝見 明氏の「 鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く!」-セブンーイレブン流「脱常識の仕事術」 」という書籍の中に興味深い考察が書かれている。

それは鈴木会長が「顧客のために」ではなく「顧客の立場で」考えよ、と述べている点。
多くの経営者はモットーに「顧客のために」という言葉を掲げて「顧客第一主義」を唱える傾向があるが、それとは対照的な考え方。鈴木会長は「顧客のために」という言葉に隠された「本当のようなウソ」を見抜いたのだ。「顧客のために」と考える時、「お客様とはこういうものだ」ということを過去の経験をベースにして決め付けてかかっていることを鈴木会長は指摘している。
この書籍の72ページに「川モデル」 VS 「井戸モデル」という表現がなされていて非常にわかりやすい。(以下、抜粋)

顧客のニーズのとらえ方には、「川モデル」 と 「井戸モデル」の2つがある。顧客は川の向こうにいるものだととらえるのが川モデルだ。これまでの経験、さまざまな調査データなどから、顧客はここにいるだろうと考え、ボールを投げる。・・・・・・・・

一方、自分の井戸を掘り下げていくと買い手としての自分が現れる、と考えるのが「井戸モデル」だ。掘り進んでいった井戸の底には、顧客とつながった地下水脈が流れている。それが潜在的なニーズになる。鈴木氏が「自分の中にある顧客の心理に気づけ」「顧客の立場で考えろ」と語るのは、何よりも自分の井戸を掘れということなのだ。

売る側に回ると顧客の心理を忘れてしまうのは、依然、売り手として、「顧客のために」なることをすること=「よいこと」という考え方が根強くあり、顧客は川の向こうにいるものと思い込んでしまうためだろう。」(以上)


▼図解
川モデルと井戸モデル

セブンイレブン流「主客一体」モデル

これには私も非常に共感した。
ビジネスでモノを販売する時に限らず、日常生活でも他人と接する時に つい「川モデル」をとってしまい、「こんなに努力しているのに・・・」と悩んでしまう心理は私にも理解できる。人は ついこの循環に陥りやすいのだろう。しかし、意識して「井戸モデル」を取るようにすれば 効果は高まるのではないだろうか。

<参考書籍>

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