「ニューミドルマン」の出現

大前研一さんが「新・資本論」にて「見えない経済大陸」という表現をしたように、
インターネット上の「見えない大陸」での取引が活発化することにより、
「古いタイプの中間業者」が淘汰され、
「新しいタイプの中間業者」が台頭してくる。

「IT革命」は、
今まで「モノを販売するサプライヤー企業主導であった市場」から、
「モノを購入する顧客、ユーザー主導の市場」への変化をもたらしており、
それは、今も進行中だ。

この変化により、
サプライヤー企業とユーザーとの間に入っていた古いタイプの中間業者は
「中抜き」されるようになる。

今から5,6年前に読んだ田坂広志さんの本で、
こうした中間業者を「オールドミドルマン」と表現していた。

卸売や小売などが、その典型だろう。

こうした業者が中間に入ることによって、
ユーザーは高い料金を支払わなくてはならないうえに、
不便だったわけだ。

これに対して、「新しいタイプの中間業者」を田坂広志さんは
「ニューミドルマン」と呼んだ。

卸売や小売などのオールドミドルマンはサプライヤー企業に対して
販売代行を行うことがビジネスだったが、
ニューミドルマンは顧客のニーズに関連する様々な
商品情報を集めて顧客に提供し、
それによって顧客のショッピングを支援するというスタイルで
ビジネスを行う。

つまり、「販売代行」ではなく「購買代行」をするという
全く新しいスタイルの中間業者なのだ。

この2種類の中間業者は、向いている方向が真逆。

オールドミドルマンがサプライヤー企業の方向を向いていたのに対し、
ニューミドルマンは顧客の方向を向いているといっていいだろう。

顧客にとってのガイド役のような役割。

IT革命により登場したニューミドルマンにより、
顧客は何か買い物をしようとして商品を探す時に、
商品を売っているサプライヤー企業に相談に行くよりも、
ニューミドルマンに相談に行くようになるだろう。

顧客が相談する先が
オールドミドルマンからニューミドルマンに変化!

この構図が出来上がってくると、
多くの顧客から信頼されるニューミドルマンのもとへ
多くのサプライヤー企業が集まってくる、
という状態になるだろう。

そして、
サプライヤー企業から多くの情報が集まるニューミドルマンは充実し、
さらに顧客にとって頼もしい相談相手になる
という好循環が生まれる。

そして、
このニューミドルマンも高い収益を上げることだろう。

このポジションをめぐって、
これから競争も激化するだろうけど。

いずれにしても、
私はこの変化を楽しんでいる。

今まで「情報」をサプライヤー企業が握っていて、
多くのユーザーは盲目的に従うしかなかったものが、
IT革命によって、ユーザーも充分な情報を握り、
主体的に判断して活動できるのだから。

時代の変化とともに、
顧客に求められる「資源」も変わる。

事業を行う視点で見れば、
その変化に合わせて、自社の「資源」は本当に求められているのかを再確認し、
「資源」の改革を行っていく必要があるといえるだろう。

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