トヨタ自動車の株価に立ち込める暗雲は、不祥事だけではないかも…

桜丘の夕暮れ景色 & トヨタ自動車ロゴ

トヨタ自動車に関するマイナス報道が、
またしても飛び込んできた。

トヨタ系列の車体製造会社が、
下請けの部品メーカーに金型に無償で保管させた上、
経費を負担さた等の事案が明るみになり、
公正取引委員会が近く、勧告を出す方針を固めたとのことだ。

トヨタといえば、
今月6月上旬に認証試験を巡る不正問題が発覚し、
株価も下落。

その後、
すこしずつ株価が回復してきていたのだが、
その矢先に、またしても…である。

トヨタ自動車・株価チャート.2024

V字回復してきた矢先だが、
今回の報道で、
明日から始まる株式市場に不安要素が出てきた。

・・・

トヨタにとって、現在の社会情勢は、本来追い風のはずである。
円安が加速しており、
トヨタにとって有利な要素。
最近、株価が挽回してきていたのも、
実は円安の要素も大きいと思う。

しかし、今後、円高へと転換した際に、
逆風が吹く可能性もある。

行き過ぎた円安を止めるためにも、
来月7月末に開催される日銀金融政策決定会合では、
金利上げが予想されているし、
米国の利下げも近い時期に予想される。
日米金利差が埋まってくれば、
行き過ぎた円安に歯止めがかかるだろう。

また、
昨日の記事でも書いたように、
トランプが大統領になった際には、
彼が「ドル安(円高)志向」を持っていることもあり、
円高へと転換する可能性もある。

このように、
円安が急速に進む只中の今だが、
すでに円高への種は育っているのかもしれないのだ。

また、
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と三井住友フィナンシャルグループ
の2大メガバンクが保有するトヨタの株式を大量に売却することを検討している、
との動きもある。
日本株の持ち合いの終焉という流れの中で、
必然的なものなのかもしれない。
トヨタが発表している自社株買いは、
この2大メガバンクの売却した株を買うことを予定してのことではないだろうか。

ということで、
最近は不祥事報道が目立つトヨタだが、
実は、懸念点は、それだけではない可能性も高い。

・・・

また、
関連して気がかりなのが、
トヨタが大株主を務めるNTTである。

政府が保有するNTT株を売り出すことが報じられているが、
私は、この買い手としてトヨタがピッタリかと思っていたのだが、
自社の対応に追われる状況だと、買い取る余力が残るのかも心配だ。

NTTに関しては、
6月15日の記事でも書いたように、
結果的に自社株買いで対応することになるのではないだろうか?

・・・

トヨタは日本を代表する企業であり、
NTTの大株主でもある。
日本のためにもNTTのためにも、
挽回してほしいものである。

しかし、
近未来のNTTとトヨタの株について思いを馳せてみると、
NTTは、外資に実権を握られた後、株価は上昇し、
トヨタは、株価は下落することになるように思う。
これに関しては、あくまで予想ではあるが、
世界を動かす権力の動きから推測するに、
その方向へ向かっているのではないか、と。

今後も動向を見極めていきたい。

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