今年1月の記事(『The Economist』表紙から2024年を推察する)でも書いたように、
今年は世界的に”選挙の年”でもある。
11月には「アメリカの大統領選挙」が行われる。
トランプ(前大統領) VS バイデン(現大統領)。
この2人による第1回テレビ討論会が米国で開催され、
話題になっている。
バイデンの精細さを欠く姿と、
トランプの切れ味の良いトークが対照的で、
トランプ勝利を予感させるコメントが多数上がっている。
この勢いのままトランプが大統領になったら、
日本にどのような影響が出るだろうか?
最近、話題の止まらない円安については、
もしかしたら転機になるかもしれない。
というのも、
トランプは「ドル安(円高)志向」を持っていることで知られる。
今年4月に「ドル高円安」が進んだ際には、
「円安はアメリカにとって大惨事」と語っている。
その際、トランプは自身のSNSにて、
「製造業などは競争できず、多くの事業を失うか、賢い国に工場を建設することを迫られる」
と発信し、危機感をあらわにした。
彼は、円安(ドル高)は、貿易赤字にも繋がり、米国にとって不利になる点を問題視している。
”日本の資産を安く手にできる”という視点で見れば、
円安は、むしろ米国にとって有利な点でもあると思うのだが、
彼は、トラディショナルな為替感を持っているようだ。
また、トランプは、以前に大統領を務めていた際、
パウエル議長に利下げを要求したこともあり、
景気対策のための低金利志向を持っているとも思われる。
この志向で政策が取られれば、
現状の大幅な日米金利差も埋まってくるかもしれない。
このような背景から、
もしトランプが米国大統領になったら、
現在加速している円安ドル高の動きを止めることになるかもしれない。
その頃には、
日本の金利上げも行われている可能性も高く、
年末には、円安は落ち着き、円高方向へと転換するのではないだろうか?
まあ、本当にトランプが大統領になるかどうかは、
まだまだ確実とは言い切れないので、なんとも言えないが。
なにしろ、今年1月の「The Economist」の表紙では、
トランプのイラストに「?」マークがついていたし。。
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