STAGFLATION(スタグフレーション)

STAGFLATION(スタグフレーション)
経済現象を表す用語。
STAGNATION(景気停滞)」+「INFLATION(インフレーション)」の合成語。

「経済活動が停滞し、不況にも関わらず、
物価(社会のモノやサービスの価格)が全体的に上昇し続けている状態」を表す。
”不景気なのに物価が上がる”状態。

通常は、
不景気の際には、消費者の消費意欲が落ち、モノやサービスが売れない為(需要が落ち込む為)、
デフレーションとなるものである(物価が下がる)。
日本では、バブル崩壊後、需要が落ち込んでおり、長くデフレが続いている状態であり、こうした状態が象徴しているようなものである。
一方、好景気の際には、モノやサービスがよく売れる為、インフレーションになる(物価が上がる)のが一般的である。

ところが、
スタグフレーションの状況下では、
原油などの原材料価格の高騰等により、
不景気にもかかわらず物価が上昇する状態になる。
不景気下では賃金が上がらないにもかかわらず、
物価が上昇する為、消費者にとっては厳しい状態である。
たとえば、
日本では、1970年代のオイルショック後にスタグフレーションの状態になっていた。
第1次世界大戦後のドイツでは、極度のスタグフレーションであったことも有名である。

スタグフレーションという言葉の起源は、
1965年にイギリスの下院議員イアン・マクロード議会での演説の際に使ったのこととされている。

スタグフレーションの要因は、
様々なものが説かれているが、
買い手の「需要」と、売り手の「供給」のバランスに関係している場合がわかりやすい。
供給量が極端に減り、
買い手が集まり、
価格が高まる…
という状態。

スタグフレーションの解決策として、
価格上昇により供給が促されるのとともに、
需要が抑えられることにより、
過度な需要と供給のアンバランスが改善されるケースが多い。